メディコンパス/2008年1月[特別対談]渡邉一夫 理事長 × 福島孝徳 名誉理事長

世界最高水準のベストドクターと最先端医療の恩恵
21世紀最高のメディカル&ウェルスクラブとは?

メディコンパスクラブ名誉理事長/脳神経外科医
福島 孝徳 先生(写真 左)
メディコンパスクラブ理事長/南北グループ総長
渡邉 一夫 先生(写真 右)

 

これからの医療と、会員制健康医療クラブの持つ意味について、南東北病院グループを率いる渡邉一夫メディコンパスクラブ理事長と、世界的脳神経外科医 福島孝徳名誉理事長にお話をして頂きました。
※この対談は、メディコンパスクラブ設立を記念し、2008年1月に行われたものです。

メディコンパスクラブの魅力

福島 メディコンパスクラブは会員制の健康クラブです。こうしたクラブはこれまでにもありましたが、メディコンパスクラブはそうしたものと一線を画したものにしたいと考えています。
まず、会員になるメリットは何か。有名なドクターが名前を連ねていても、有名無実では仕方がないですよ。メディコンパスクラブは、渡邉先生が最先端の医学的成果を踏まえて、まさに医療の羅針盤として設立された東京クリニックのドクター、日本有数の医師が実際にメンバーの健康や医療をサポートする。私も含めてです。消化器、循環器、脳神経外科、その他、世界最高水準の医療を提供する。これが決定的に違うところですね。
もうひとつのメリットは、渡邉先生が理事長として率いる南東北グループの病院群が控えていることです。がんを早期発見するPET(ペット)機器や、MRI、CTなどでも、日本で最も優れた最新の診断機器を備えている。医師の立場から見ても、最高の信頼ができます。脳ドックの実績も大したものです。
治療にあたっても、ガンマナイフなどで、切らずに治療することができる。患者さんにとっては体に負担の少ない治療は最も理想的なものです。高齢の方にとってはもちろん、社会復帰という点でこれほどベストの選択はない。それと、陽子線治療は今年の十月から始まるんですよね。これはまさに21世紀のがん治療。世界中が熱い視線を送っていますよ。

世界が注目する最先端医療 陽子線治療の恩恵

渡邉 陽子線治療は、これからのがん治療の中心的な役割を担っていくことになるはずです。患者さんの体に負担が少なくて、それでいて最高の治療効果を得る。これは、福島先生の脳神経外科の手術になぞらえることもできます。
注意深い画像診断をもとに、手際のいい正確な手技で、最短時間の手術を実現する。開頭ではなく、コイン大の頭蓋底の穴だけで行うキーホール・オペレーションは、第一に患者さんの体に負担が少ないわけですよね。最高の知識と技術を極限まで磨き上げ、たった一回の外科手術で脳腫瘍を完全に取り除き、一発全治を実現する。
こうした理想はがん治療でも同じですね。その上、普段通りの毎日を送りながら治療にあたれるというのは、陽子線治療の最大のメリットです。

福島 そうそう。ところが陽子線治療のそうした特長やメリットについては、まだまだ皆さんに知られていないようですね。
何せ、世界でも10数ヵ所しか治療施設がない。国内ではまだ5ヵ所ですか。しかも、すべて国公立の施設で、半年も先まで予約が一杯ということもあるらしい。こんな状況は変えなければ、がん患者さんはどうすればいいんだ、と。医師としては怒りさえ覚える。

渡邉 その通りです。南東北がん陽子線治療センターは民間で初めての施設です。三大成人病の克服に始まり、がん撲滅を理念として掲げる南東北病院グループとしては、がんに苦しむ皆さんに、陽子線治療の恩恵を、最大限に提供していきたいと考えています。
世界中からの問い合わせも、実はもうかなり届いているんです。世界水準で言えば日本の医療は最高です。けれども、価格的にはかなり安い。ですから、アメリカからファーストクラスの飛行機で日本に来て、二~三ヵ月ゴルフをしながらホテルに宿泊して治療を受けても、逆にお釣りが来ると言われています。
それだけの医療的な価値を、ぜひ皆さんに知っていただきたい。正直、そう思いますね。

福島 世界の中で、日本人が医療面でどれほど恵まれているか、というのは、私もアメリカで医療に従事してきて痛感しています。けれども逆に、日本人は医療や健康の価値を空気や水のように、あまり気にとめていないのかもしれませんね。

本当のメディカルクラブを求めて

福島 会員制メディカルクラブのあり方も、そういう意味ではなかなか理解されない。欧米では当然のようにエグゼクティブの方たちは利用しているんですよ。価格的にはかなり高額になるにも関わらず、です。自分にもしものことがあれば、数えきれない人たちに影響が及ぶわけですし、経済的な損失は計り知れませんから。
けれども、日本のこうしたクラブは、高額すぎる気がしないでもない。アメリカなどでは皆保険制度はありません。最高の医療を受けようとすれば、それだけのお金が必要になる。医療をめぐる制度も日本とは違っているわけですから、国内で諸外国と同じ水準の価格設定をするのはおかしい。
そういう意味でも日本に、きちんとした日本型の会員制のメディカルクラブを誕生させるべきだと思ってきました。リーズナブルで、本物の健康や医療を最高水準でサポートする。そんなクラブが日本にようやく生まれたわけですね。

渡邉 そうですね。会員制の健康クラブというのは、国内でもいくつかありましたが、メディコンパスクラブの数倍という価格設定が普通です。けれどもその実態は、医療の面から見てどうだろう、という気もします。
お金だけを頂戴して、サポートはおざなりだとしたら、これは意味がない。最高のドクターが最高のサポートをしてくれる。そして、最先端の医療機器で、最高のドックを受け、徹底的に自分の健康をチェックできる。その結果、疾患が発見された場合は、治療についても相談にのる。そうでなければ、会費を払ってクラブ会員になる意味はないですよ。
ですから、私たちも真剣になります。ドックが利用できたり、日本のベストドクターが医療や健康維持の相談にあたることに加えて、専門のメディカルコンシェルジュが、きめ細かなサポートを行う。

すべてを患者さんのために

福島 まさに21世紀のベスト・ウェルネスクラブ。健康の価値、医療の価値を知る皆さんに、私もきちんとお応えしていきたい。
「すべてを患者さんのために」。これは私と渡邉先生との共通の理念ですからね。先生とは、言わば義兄弟。ともに脳神経外科の医師として、ひとりでも多くの患者さんの命を救おうと頑張ってきました。
私たちが医師になった頃は、日本人の死因第一位は脳卒中でしたからね。どうしたらそれを克服できるか、必死でした。私はアメリカに渡って、難しい脳腫瘍専門の脳神経外科医としての道を選んだ。渡邉先生は、日本においてどうやったら一番いい医療ができるか、という問題意識から、グローバルなメディカルケアを実現させた。東洋のメーヨークリニックとも言われる世界一の医療システムを作り上げようとされている。それぞれに道は違ったけれど、目的は同じ。今、こうして楽しく対談できることを嬉しく思っています。

渡邉 それは私も同じです。年間600件もの手術をこなしながら、全戦全勝。2万人を超える命を救い、ラストホープ、とも、難手術を怖れない日本のサムライドクターとも称される世界一の脳神経外科医と一緒に仕事ができるのは、大変な誇りですよ。

福島 脳腫瘍など、脳の病気で亡くなる方は、われわれ脳外科医の努力もあって、ずいぶんと少なくなってきましたが、それに代わって現在、日本人の死因第一位はがんですよね。この点でも、渡邉先生の取り組みは先進的で素晴らしい。
PET(ペット)によるがんドックで、がんを早期発見する。そして、陽子線装置で切らずにがんを狙い撃ちして完治させる。こんなに最先端の医療を実現させている民間病院は、世界でも例がない。

渡邉 これからも、世界の医療に貢献できるような取り組みを進めていきたいと考えています。川崎市の新百合ケ丘総合病院は、首都圏での医療拠点でもあり、文字通り世界一にしたい。そのためにも、福島先生にはお力添えを頂きたい。
最先端の第4世代サイバーナイフも含めて、切らずに治す定位放射線治療装置も導入しています。世界最高の医療を実現するのが、私たちの目標でもありますから。

福島 そう。それが共通の目標です。私にお手伝いできることは、どんどん言って下さい。医療はやはり、苦しんでおられる患者さんを救い、尊い命を守る臨床にこそ、最大の使命があります。渡邉先生は、他にもいろいろな構想をお持ちのようですが、それについてはあらためて伺わないとなりませんね。(笑)