メディコンパス/2024年8月取材:Southern TOHOKU Healthcare Group.

南東北病院グループ / 高齢化社会を支える南東北グループの介護施設(2)

緑豊かな江古田の森の一画にある 日本最大級の総合福祉センター

南東北グループ
社会福祉法人 南東北福祉事業団
東京総合保健福祉センター 江古田の森

ケアハウス 江古田の森
特別養護老人ホーム 江古田の森
デイサービスセンター 江古田の森

中島 寛子 施設長
Hiroko Nakajima
介護福祉士
社会福祉士
 

東京総合保健福祉センター 江古田の森について

 当センターは、東京都中野区の緑豊かな江古田の森の一画にある日本最大級の総合福祉センターです。大型の複合施設として高齢者および障がい者の入所、通所、訪問サービスを提供しています。
 すぐ近くには協力病院として同じ南東北グループの総合東京病院があり、利用者さんの急変時の対応など、さまざまな連携が可能です。そうしたことも含めて介護に関しては、ここ「江古田の森」で完結できる体制になっています。

介護保健サービスと大型複合施設のメリット

 介護保険による高齢者の入所サービスとしては、老健(介護老人保健施設)、特養(特別養護老人ホーム)、そしてケアハウスを運営しています。これら3つの形態を合わせると、入所者は280人規模になります。介護職員の配置は、いずれも法的な基準よりも手厚い人員で、職員の7割近くが介護福祉士の資格を取得しています。
 当センターの最大の特長は、高齢の方がそれぞれのニーズに合わせて、同じセンターのなかの介護サービスを切れ目なく利用できる点にあります。在宅で訪問介護や通所のデイサービスを利用していた方が、老健に入所してリハビリを行って在宅生活をより長く維持したり、また、そうした方が、特養やケアハウスへの入所を希望されるという自然な流れもあり、利用者さんにとっても、複合施設のメリットが活かされているのではないかと思います。

自宅への復帰を目指す介護老人保健施設(老健)

 老健は、介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指してリハビリや医療ケアを提供する施設です。入所できる期間には3〜6カ月という上限があり、利用できるのは、原則65歳以上で、要介護1以上の認定を受けていることが条件です。居室は個室と4人部屋があり、100人の定員です。
 当センターは、在宅強化型に分類される老健施設です。リハビリテーションの専門職であるPT(理学療法士)、OT(作業療法士)、ST(言語聴覚士)が15人近く所属し、利用者さんの在宅復帰を支えています。

暮らしの場所としての特養とケアハウス

 暮らしの場所として選択する場合は、特養かケアハウスになります。両者ともに全室ユニット型の個室で、ユニットごとに食堂などの共有スペースがあります。プライバシーを確保しながら、ほかの利用者さんとも交流を持ち、家庭的な環境のなかでケアを受けることができます。
 特養は、年齢が65歳以上で、多くは在宅でのケアが難しい要介護4、5の方が入居されます。1ユニットが10人で、それが10ユニットあり、定員は100人となります。終身利用ができ、ほかに短期入所として、一時的な利用(ショートステイ)も可能です。期間は最大30日です。
 ケアハウスには制度上2つの種類があり、介護型と一般型に分類されますが、当センターのケアハウスは介護型の施設で、介護認定を受けている方が対象です。特養に入所するまでではなくても、自宅で生活するのに不安がある、独居で生活するのが難しい、認知症がちょっと入ってきて少し介助が必要といった方が利用されています。こちらも終身利用可能で、定員は60人になります。
 特養は中野区民の方が優先されるかたちになりますが、老健とケアハウスはほかの地域の方も入居可能です。中野区にお住まいの方で、実家の親御さんが地方にいて高齢になったので、自分の住まいの近くに連れてきたい、そうした理由で親御さんが入所を希望されるケースもあります。

特養リビング

特養居室(全室個室)

ケアハウス最上階にある展望浴「富士見の湯」

■ 情報ワンポイント

東京総合保健福祉センター 江古田の森 佐藤 隆司 事務長代行 より

 
 東京総合保健福祉センター 江古田の森では、国が推進し自治体が支援するオレンジカフェ(認知症カフェ)を月1回開催しています。認知症や介護の悩みの相談や交流ができる気軽な集いの場で、「えこも亭」という名称で運営し、誰もが自由に参加できます。
 ほかにも中野区の介護予防事業「なかの元気アップセミナー」の受託や、「認知症サポーター養成講座」などにも協力して取り組み、独自に公開セミナーを開催するなど、地域の健康、介護予防に資する活動を継続して進めています。

東京総合保健福祉センター 江古田の森

総合東京病院

社会福祉法人 南東北福祉事業団
東京総合保健福祉センター 江古田の森
ISO9001(品質)・ISO 14001(環境)認証取得
東京都中野区江古田3-14-19
アクセス
● 中野駅から路線バス運行
● 新江古田駅から徒歩10分、沼袋駅から徒歩約18分

[南東北病院グループ / 高齢者介護への取り組み 目次 ]

 
特集 高齢化社会を支える南東北グループの介護施設

人生のさまざまなステージを支援 すべては利用者さんのために
 総合南東北福祉センター 南東北ロイヤルライフ館 佐久間 文彦 施設長に聞く

緑豊かな江古田の森の一画にある日本最大級の総合福祉センター
 東京総合保健福祉センター 江古田の森 中島 寛子 施設長に聞く

その人らしさを大切にするダイバージョナルセラピーを実践
 総合南東北福祉センター八山田 坂井 貴子 施設長に聞く

リハビリ介護サービスを通して三春町とその周辺の高齢者を支える
 三春南東北リハビリテーション・ケアセンター 武藤 克哉 主任に聞く